UV貼り合わせは、基本的には2枚のシート材を1枚に貼り合わせるというシンプルな技術ですが、それによって創られるものは、機能性、意匠性の双方で色々な製品へ応用展開されています。ここでは意匠性のパネルサンプルを中心に、貼り合わせ技術が持つ可能性の一端をここでご紹介致します。
アクリル4枚貼り合わせサンプル
UV貼り合わせパネルは、2枚の基材を紫外線(UV)硬化性接着剤を用い完全に密着します。接着剤は紫外線を照射し硬化させるため、貼り合わせる材料は透明性(紫外線が通る事)が必要ですが、少なくとも貼り合わせる2枚の材料の内、どちらからか透明であれば接着が可能です。主要な材料としては、アクリル板やPC1、PET2などのシート、フィルム状のものがよく用いられています。
貼り合わせる事によって下記のような事が可能になります。
展示会用のサンプルとして作成したものです(本ページトップ画像のサンプルも同様です)。透明アクリル板4枚を貼り合わせています。各貼り合わせの面に印刷をしています。
裏面からライトを当てています。各層はアクリル板の厚みによって光の通り道ができるので、文字の外周が照光するようにする事ができます。しかも、例えば下の写真の「Mn」や「Fe」の文字を支える支持体が無いと同様の状態なので、支柱の影が出る事もなく、また長期の展示物に使用したとしても、内部に埃や汚れが付く心配がありません。
基材の外周のみ貼り合わせる事で、層内に密閉空間を作る事ができます。例えば光拡散膜など、取扱い中傷つき易い(または直接清掃・洗浄の出来ない)デリケートな光拡散印刷面も保護できます。尚、このサンプルは水中などの気圧が掛かる環境化でも使用可能なように、ドット状のスペーサーを内部に配してます。