弊社は1977年創業以来工業分野でのシルクスクリーン印刷を専門としてまいりました。その間様々な素材の開発が行われ、それに対するインクの問 題、多種多様な製品への対応力、安定した印刷技術、品質管理、納期対応、仕様に応じた諸設備の問題等々困難な問題を1つ1つ解決してまいりました。 現在は特殊印刷技術の経験を生かし、応用品としての関連製品まで巾広く提供しております。 今後ますます生き残りをかけ各社技術革新が進む中、弊社もこれからの時代どのような貢献ができるか、これまで以上に前向きでありたいと思っております。
そもそも印刷の起源においては「同じものを複数作りたい」という人々のニーズがあり、さらに同じクォリティーのものをできるだけ早く(安く)大量に作るということが求められていました。そのニーズに応じる過程で生じた多くの問題や課題とともに様々な技法や技術が考え出され、やがてそれらの印刷技術は幅広い産業分野で(芸術の世界でも)応用され、それぞれに発展を遂げてゆきます。現在では「印刷」はその一言で全体をイメージすることが困難なほど多様なシーンで活躍しており、それぞれの場で印刷の役目、意味にも広がりを見せています。
私たち三陽工芸が行なっている工業製品への印刷分野もこのように印刷の歴史の中で枝分かれした一本なのですが、「こんなモノ(これまでにない形や素材のもの)にどうしたら印刷ができるのか?」というたくさんの課題とそれを解決する技術革新を積み重ねながら現在に至っています。
しかし「こんなモノ」になぜ面倒な印刷をする必要があるのか?(現実には技術的なシーズもあって相互作用的に発展してきたのですが)そこにはやはり理由があります。例えばそれはその製品を使う人に「操作の方法を導く」ためであったり、その「製品の役目を高める」ものであったり、あるいはその製品を使う人の「体験を豊かにする」ためでもあったりします。
これらは必要とされる理由の全てではなく他にもたくさんの理由があると思われますが、いずれにせよ、印刷の起源においての「同じものを複数作りたい」という想いも含め、ここには人と製品(モノ)との関係について、より親和性を高めたい、という人々の要求が--製品を創る人、それを使う人の双方に--あるのではないでしょうか。
ほとんどの製品では、人との関係を持つ印刷の部分はごく小さい、ほんの一部に過ぎないかもしれません。ですが、今日までの印刷技術の改良と革新は、製品を生み出す人たちのこの小さい部分へのこだわりがあり、その想いに色々な立場の多くの人たちが応えていった、その積み重ねの結果であると考えられます。
私たちはこの印刷の長い歴史を背負ったその終端にいるという意味でアンカー・プリンター(三陽工芸の造語です)という地点に立ち、その「想いと応え」の文脈の中で、日々わずかづつでも改良と革新を積み重ねながら、人とモノとの関係を印刷技術の領域でひろげていけたらと考えています。 私たちはこの印刷の長い歴史を背負ったその終端にいるという意味でアンカー・プリンター(三陽工芸の造語です)という地点に立ち、その「想いと応え」の文脈の中で、日々わずかづつでも改良と革新を積み重ねながら、人とモノとの関係を印刷技術の領域でひろげていけたらと考えています。
とはいえ、私たちは人々が使うかたちでの製品をつくることはできません。製品に印刷する、あるいは印刷された部品として供給することはできますが、人とモノの関係性が乗るメディア(製品)を与えられ、はじめてそこに印刷(関係性のきっかけ)をつくることができます。
工業製品への印刷技術の詳細な情報は残念ながら多いとは言えず、身近に知られているものでもありません(印刷されているものは身近に溢れていますが)。なおかつ(それだけに?)その理解と習得には多くの知識と実践が必要とされます。このような状況ですので、製品の設計やデザインをされる方々には、頭に想い描かれている「こうしたい」というイメージをどうやったら適切に印刷業者に伝えれば良いのか悩まれることも少なからずあるのではないでしょうか。あるいはお客様から印刷まで依頼されてしまったけれど、はじめてでどのように進めたらよいのか?というようなこともあるかと思います。
もしもみなさんに素晴らしいアイデアが(明瞭でなく何かもやっとしたイメージであっても)浮かび、これを印刷で実現できないか?と考えていらっしゃるのであれば、私たちがそのイメージを形にするためのガイド/伴走者としてサポートし、特殊印刷の専門家としてその製品が使う人にとって深い印象と価値を感じるモノになるよう、技術のご提案ができたらと願っています。もちろんこれまで印刷依頼のご経験がないという方へも、しっかりとお手伝いいたします。まさにそのことが「人とモノとのかさなりをひろげる」という私たちのミッションそのものであるからです。
※バス運行本数が少ないので、事前に時刻表等お調べの上ご利用下さい。※タクシーは手前の牛浜駅でも乗車場がありますが、福生駅の方が捕まえやすいです。